DE&Iは競争力を高める「武器」だ。
パラアスリートがINVALANCEで働く理由
わたしたちINVALANCEでも、積極的にDE&Iが推進しています。
以下、INVALANCEでのDE&Iの推進状況が入ります。どのような制度があるのか。どれくらいの人たちがDE&Iをいう枠の中で雇用されているのか。どのような職種か。具体的な業務内容はどんなものか。DE&Iの枠内で働く人たちの存在は、INVALANCEにどのような意味や価値をもたらしているのか。
2024年12月、INVALANCEは、障害者のスポーツ支援を通じた社会貢献と、社員が持つ多様な才能を活かした企業活動の一環として、車いすラグビーJWRF強化指定選手である横森史也(よこもり・ふみや)選手とのアスリート社員契約を結びました。山梨県出身の横森選手は、2024年11月に次世代日本代表として国際大会に出場するなど注目の選手。2028年開催予定のロサンゼルス・パラリンピック出場を目指し、仕事と競技の両輪で忙しい日々を送っています。
横森選手は、INVALANCEで働くことで見出した価値をこのように語ります。

アスリート社員としてインヴァランスと契約できたことは、競技者としての成長にも良い影響をもたらしてくれています。競技と仕事の両立を図ることは大変なこともありますが、INVALANCEと契約する時にいただいた『どんな状況になっても仕事はある』という言葉を励みにしています。
私は日常生活で車いすを使用しているので、健常な方に比べて、車いすの人の困難さや求めていることを理解できます。すべての人が暮らしやすい不動産を創造したいという私の夢にとって、私が抱える困難は実は何よりも大きな武器になるんです。私の経験や感覚を共有することで、会社や仲間たちに貢献できるのは本当に嬉しいです」
DE&Iは「武器」になる
企業におけるDE&Iの推進は、組織の成長と競争力の向上につながります。多様なバックグラウンドを持つ人材を採用することで、異なる視点やアイデアが生まれ、イノベーションが加速します。企業を構成する人材の多様性は、多様な価値観を理解し、社会の変化に適応する力は磨き続けることにつながります。多様化する社会に対応するには、企業の中に多様な視点が備わっている必要があるのです。
多様な人材が働きやすい環境を整備することは、優秀な人材の確保と定着率の向上に影響を与えます。特に、女性、シニア、障碍のある人、LGBTQ+など、かつては活躍の機会が限定されていた人たちを積極的に受け入れることは、企業としての厚みを増すと共に、現代の潮流に即した、より柔軟で持続可能な組織運営を可能にしてくれます。
そして、DE&Iに積極的であるというレピュテーションは、企業の社会的責任(CSR)に対する感度の高い生活者からの好感にもつながり、ブランド価値向上、信頼獲得にもつながっていくもの。DE&Iは、企業の成長と競争力に直結する、言ってみれば「武器」でもあるのです。

誰にでも、輝ける場所はある
「当事者研究」というものがあります。これは障碍などの課題を抱える当事者自身が主体的に自らの経験や困難を分析し、理解を深める研究手法。北海道の「浦河べてるの家」での取り組みが発祥とされ、困難と共に生きる人々が自身の困難を研究し、周囲と共有することで対処法を見出していきます。
どれほど周囲の人が寄り添い、理解する努力を尽くしたとしても、障碍を持った人が抱える困難はその人にしかわからない部分があります。一方で、その困難さをある種の当事者研究によって言語化し、可視化し、共有することができれば、それは一つの大きな価値に転換できます。
横森選手の事例を見ても、障碍のある方でも暮らしやすい不動産を実現するには、障碍のある方の真のペインポイントを理解することが最短最速にして唯一の道です。自身が抱えている困難が、別の誰かの困難を解決するヒントになることは、当事者研究にも通じる部分があるように感じられます。
DE&Iは決して弱者救済ではなく、一人ひとりが持つ個性や特徴を認め、それを活かせる機会を創り出すということ。障碍もきっと何かの役に立つのです。障碍に限らず、様々な困難を抱えた方たちがいらっしゃると思いますが、『その困難さも含めて、きっとあなたが輝ける場所がある』ということを伝えるのが、DE&I推進の本当の意味なのかもしれません。