iMAG

不動産が好きだから、
伝えられる価値がある。

# 12

未来を記述する(The Future in Numbers)

数字で描く、誰も壊せない信頼の城。

Vol. 3

数字を「誇り」に変える

開拓者たちの提言。

経営管理部の八塚哲也へのインタビュー。「数字は嘘をつかないが、声を発しない」——その声なき数字に命を吹き込み、経営の舵取りを支える現場の意志とは何か。属人化を排した仕組みづくりと、盤石な基盤の中で「開拓者」であり続ける矜持から、VISION 2035に向けて磨くべき人的資本の姿に迫る。

経営管理の「定義」を変える

会計機能と予算管理機能を、対話でつなぎ直す。

—— Vol.01、Vol.02では、経営管理が「数字に意志を宿し、未来を導く羅針盤」であることを学びました。現場では具体的にどのような役割を担っているのでしょうか?

私たちのミッションは、一般的にイメージされる『経理(過去の集計)』と『経営企画(未来の予測)』を、対話を通じて繋ぎ直すことにあります。

過去の事実を正確に把握する会計機能と、3年後、5年後の航海図を描く予算管理機能。この二つを高い精度で結びつけることで初めて、会社全体の健康状態を『赤・黄・青』の信号でリアルタイムに読み解くことが可能になります。

数字は客観的な事実ですが、それだけでは経営の指針にはなりません。現場から上がってくるデータ一つひとつに対し、『なぜこの差額が生じたのか?』『その裏にある市場の変化は何か?』と徹底的にヒアリングを重ねます。

そこに私たちの『分析』と『意思』を加え、経営陣に確かな『提言』を行う。それが、私たちが目指すプロフェッショナルなあり方です。

属人化を排し、誰もが「羅針盤」を扱える組織へ

仕組み化が、組織のレジリエンスを高める。

——「専門性」が求められる一方で、個人のスキルに依存しすぎるリスク(属人化)についてはどう考えていますか?

かつては、特定の人間しか理解できないブラックボックス化した業務もありました。

しかし、それでは組織としての永続的な価値は創出できません。現在、私たちが注力しているのは、属人的だった高度な分析を『仕組み(システム)』へと落とし込むことです。

誰が担当しても、同じ精度でリスクを予見し、同じ品質で経営を支える。この『仕組み化』こそが、組織としてのレジリエンス(強靭性)を高めます。

しかし、誤解してはいけないのは、仕組みはあくまで道具だということです。精巧な羅針盤があっても、それを見て『どちらへ進むべきか』を悩み、情熱を持って決断するのは、やはり人間です。仕組みによって事務作業から解放された時間を、より高度な『対話』や『未来の創造』に充てる。

それこそが、私たちが目指す人的資本の卓越性だと信じています。

巨大な「翼」を背負い、先頭を走り続ける矜持

安定しているからこそ、誰よりも激しく挑戦できる。

——盤石なグループ基盤の中にいることは、皆さんにとってどのような意味を持ちますか?

それは、他社には真似できないほど大きな『翼』を持っているようなものです。圧倒的な安定感とリソースがあるからこそ、私たちは目先の利益に惑わされることなく、本質的な価値(インテグリティ)を追求できる恩恵を持っています。

しかし、その安定は安住のためのものではありません。私たちはグループの中でも常に先頭を走り、新たな可能性を切り拓く『パイオニア』であるべきだと考えています。

連結業績に大きく寄与するだけでなく、私たちが新しい事業(ホテル事業など)を成功させ、新しいガバナンスの形を示す。その挑戦の積み重ねが、組織全体のアイデンティティを研ぎ澄ませていくのです。

『安定しているから挑戦しない』のではなく、『安定しているからこそ、誰よりも激しく挑戦できる』。このマインドセットこそが、私たちのBASE CULTUREの核心です。

2035年、数字の先にある「景色」

数字が、社会全体の「幸福のインジケーター」になる。

——最後に、私たちが目指す「VISION 2035」において、経営管理はどのような存在でありたいですか?

2035年の私たちは、もはや単なるデベロッパーの枠を超えた存在になっているでしょう。そこでは、私たちが日々扱っている数字が、オーナー様や入居者様、そして社会全体の『幸福のインジケーター』になっているはずです。

『この組織が提供する数字だから、信じられる』。そう言っていただける社会的信頼を、日々のVALUEの積み重ねで築いていきたい。

私たちが刻む数字の一つひとつが、誰かの人生を豊かにし、ワクワクする未来を創り出す。その時、私たちの仕事は単なる管理業務を超え、未来を記述する聖なる生業(なりわい)になると確信しています。

数字に血を通わせ、未来を語る。その開拓者としての旅を、これからも社員全員で続けていきたいですね。

経営管理という、一見すると静かな場所で行われていることは、実は「組織の魂」を守り、次なる革新へと導く極めて熱い挑戦でした。 

  • 現場の数字一つひとつが放つ現場の激動をいち早く察知し、誠実さを貫くこと。 
  • 蓄積されたナレッジ・アセットを、新たな事業の柱へと転換すること。 
  • そして、それらすべてを「自律した個の意志」で動かしていくこと。

本特集で描かれた「目指すべき姿」は、決して遠い未来の話ではありません。 今日、あなたが入力したその数字、あなたが現場で行ったその分析。その一歩一歩が、2035年の景色へと繋がっています。

私たちが「パイオニア」であり続ける限り、数字は常に、新しい未来を語り続けます。

この特集の記事一覧